SIAが掲げる理念は「話せるエンジニア、加速するDX」である。創業から20年近く変わらず、この言葉を大切にしてきた背景には、代表自身が若い頃からお客様の前に立ち、話し、設計し、つくるところまで担ってきた経験がある。技術だけではなく、人と向き合う力があってこそ、システムは本当の価値を生む。
AIによって、コードを書く仕事のあり方は大きく変わり始めている。それでも、使うのは人であり、必要なものを考えるのも人である。これからの時代ほど、話せるエンジニアの価値は高まっていく。

| SIA株式会社 代表取締役社長 木原 真 鳥取県出身。高校卒業後、ソフトウェア開発会社で業務系システムやWebサイト開発に携わる。2001年にフリーランスとして独立し、2003年にSIA株式会社を設立。現在もiOSアプリ開発やAI技術調査など、最新技術と向き合い続けている。 理念:話せるエンジニア、加速するDX |
“話せる”ことは、システムの品質に関わる重要要件。
話せるエンジニアというのは、明るく会話できる人や、アイスブレイクが得意な人という意味だけではありません。お客様の要望に対して、本当に必要なものは何かを考える力です。
たとえば、「A・B・Cを作ってほしい」といった要望であれば「そもそも前提となる0が抜けていないか、AとCだけで目的を達成できないか、DやEまで考えた方が良いのではないか」まで考えます。そうした想像力を持って聞き、設計に変えてこそ、私たちの考える”話せる”エンジニアなのです。
もちろん、いわゆるコミュニケーション力の意味もあります。お客様の要望を受け取ったらチームへ持ち帰り、正しく同伝えなければならない。意図が途中でずれてしまえば、できあがるものもずれてしまいますから。
作ることは、エンジニアとして当然の役割です。ただ、喜んでもらえるものになっているか、業務の効率が上がるか、売上や運用の価値につながるかまで見なければ、本当の意味で役に立つシステムにはなりません。
単なるシステムを作りたいんじゃない。
お客様の理想をサポートしたい。
私は、高校卒業後からIT業界に入り、早い段階からお客様の前に立ってきました。必要に迫られて外へ出て、話を聞き、設計し、開発まで進める。その経験の中で、技術だけでは足りないことを実感していきました。
特に中小企業のお客様は、社長自身が夢や理想を語ってくれることがあります。こうした会社では、ただ持ち帰ってから考えるより、その場で一緒に考え、提案できる方が喜ばれます。相談しながらつくることで、テンポも早くなり、お客様の納得感も高まります。
言われたとおりに黙々とつくれば、普通のものはできます。ただ、少し上をいく提案ができれば、お客様の反応は変わります。現場の言葉を聞き、設計に変え、運用価値へつなげること。そこに、SIAが大切にしてきた仕事の手応えがあります。
エンジニアの前に、人として成長してほしい。
新しい未来を考えるきっかけになれば、なお嬉しい。
社員の中には、技術はあるけれどお客様の前に出るのが苦手な人もいます。ただ、本人のためにも、お客様と話せるようになってほしいです。
お客様の前に立ち、打ち合わせに参加し、担当者として信頼を得ていき、お客様にかわいがってもらえるような存在になってもらいたいんです。だから当社では、ある程度の段階で打ち合わせに参加してもらい、少しずつ任せていきます。
新卒で入った社員も、数年後にはお客様との打ち合わせやメール対応を担えるようになっていく。その過程で、技術だけでなく、伝える力、聞く力、判断する力も育っていきます。
エンジニアとして長く食べていくためにも、コミュニケーション力は武器になります。会社を離れたとしても、どこに行っても恥ずかしくない働き方ができるようになります。そんな“話せる”力があれば、一人ひとりの未来が広がるきっかけにもなります。
伝え続けてきた想いは、AI時代を勝ち抜く戦略となっている。
AIの進化によって、エンジニアの仕事は大きく変わり始めています。コードを書く量は減り、簡単なツールであれば、専門家でなくても作れる時代になってきました。
しかし、動くものを作ることと、長く安全に使い続けられるものを作ることは別。業務の前提を理解し、セキュリティや運用、保守まで考え、何を採用してよいか判断する責任は人間に残ります。
さらに、システムを使うのも人です。何をつくりたいのか、何に困っているのか、どこまで自動化すべきなのか。そこを聞き出し、言葉にし、設計へ変える役割は、これからも人間が担う領域ではないでしょうか。AI時代には、単に手を動かすだけの仕事は減っていくかもしれません。だからこそ、人間力を発揮できるエンジニアが求められます。
話せること、書けること、信頼されること。お客様の隣に座り、相手の言葉でシステムを考えられること。20年近く言い続けてきた、話せるエンジニアという言葉は、今になってさらに意味を持ち始めていると感じています。
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