群馬県にて運送業を営む株式会社ホシノ。昭和43年創業で、歴代の社長は「理想で飯は食えない」という職人気質。そんな中「理想で飯を食ってやる」と、理念経営に舵をきったのが専務取締役である星野 仁彦さんだった。
理念を大事にする背景には、高校教師として学生と触れ合っていたこと、そして、トラックドライバーを憧れの職業にしたいという強い想いがあった。

| 株式会社ホシノ専務取締役 星野 仁彦 1987年生まれ 公立高校教師として9年働いたのち、2019年4月に家業である運送会社を引き継ぐ。 【みんなのヒーローになろう!Be a Star Ranger!】 MISSION:思いやりを運ぶ VISION:綺羅星のキセキ VALUE:カネを稼ぐな幸せ稼げ / 献身流星群 / 裏未知ギア |
高校教師は生徒の人生を変える。
私がすべきことは何だろう?と一生懸命に考えた。
「人は何のために働くのだろう?」
高校教師をしている頃、悩みました。生徒に良い大学に行ってもらうことが、私たちの仕事なのか?と。悩んだ末にたどり着いた答えは、生徒を人として成長させることこそ私の仕事。それこそが、教師という仕事の社会的な存在意義だと強く思いました。
事業を継いだ際、現社長に反対されながらも理念を策定したのはこの経験があったからです。「何のために仕事をしているのか?社会に何を残せるのか?」この想いが、働く人、会社を強くするのだと思い、理念の策定に踏み切りました。
トラックドライバーはヒーローになれる。
運送業界に、「かっこいい」の革命を起こす。
トラックドライバーは憧れの職業になる。そう確信した出来事があります。東京モーターショーに行ったとき、トラックの乗車体験イベントに長蛇の列ができていました。1時間以上の列です。ドライバーになりたい人が少ないなんて、嘘だとすら思いました。こんなにも沢山の子どもがトラックに乗りたがっているんですから。
かっこいいトラックに乗り、颯爽として凛としている。それでいて温かく、人間味もある。MISSIONにあるように、思いやりを街中に運んでいく。そんなドライバーであれば、小学生の憧れになると思いました。
私は、トラックを消防車やパトカーみたいな存在にしたいんです。街中を走っているだけで子ども達が手を振ってくれるような。まさに、ヒーローです。トラックドライバーにはその魅力が十分にある。だから、まず私たちが、ヒーローとしての姿を見せていくんです。
みんなの笑顔が力になる。
ヒーローらしい考え方は、受け継がれていたのかもしれません。
「稼ぐに追いつく貧乏なし」一生懸命に働いて稼いでさえいれば、貧乏に苦しめられることはないという意味です。弊社は、歴代の社長が職人気質。理念経営への共感も得られませんでした。ただ一つ受け継がれている想いとして、この言葉があったんです。
私はこの言葉を「まずはやるべきことをやる、そこにお金がついてくる」と捉えました。では、やるべきことは何か。ヒーローとして、人の幸せや笑顔をつくることです。だからVALUEに「カネを稼ぐな幸せ稼げ」と入れました。人の幸せを考えて目の前のことを一生懸命にやる。その愚直な行動が、私たちの仕事をヒーローにしてくれます。
少年のように真っ直ぐ。
「ヒーローになるんだ!」と、純粋に進んでいきたい。
MVVを策定してから、株式会社ホシノは着実に変化しています。先日も、社員から新しい提案があったんです。そのときに「思いやりを運ぶために、こうやりましょう」と提案してくれました。ただ作業をするのではなく、何のためにやるのかが明確になっている状態です。確実に社内にも浸透していると実感しました。
私自身もヒーローとしての背中を見せなければいけません。日頃の挨拶や話し方にとても気を遣っています。小さいところで言えば、声のトーンや口角をあげるなど。こうした一つひとつは地味かもしれません。でも、目指す未来に向けて、着実に積み上がっています。その結果、まず私たちが自信をもち、ヒーローになっていく。
そんな人が、もっともっと増えて「俺の仕事かっこいんだぜ、ヒーローなんだぜ」となれば、運送業自体がもっと輝く業界になるはずです。
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